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   神神社と山の神祭り

 神神社は、もともと御山をお祀りする神社として西暦644年に創建されました。江戸末期までは拝殿のみで本殿を持たない神社でした。御山が神様のお住まいになる所として、御本社と同じく本殿を造りませんでした。
 その御山が現在の高草山ですが、古くは「三輪山」と呼ばれていました。当社に有ります三ツ鳥居は、御山をお祀りするための特別な鳥居として、創建当初より受け継がれてきています。
 現在、高草山中腹に位置する山の神祭りの場所は大岩が積み重なり、磐座(いわくら)と呼ばれ、古代から祭祀が行われる神聖な場所として大切にされてきました。神社の三ツ鳥居も山の神の磐座の方向に向いて建っています。
 山の神の磐座は、私達にとって大切な水を恵んでくれる水源地でもあります。2月8日山の神祭り当日、青竹と藤蔓(ふじかずら)で作った大弓で、矢を四方に向かって放ちます。この神事により、山の神は里に降りて田の神となり、私達に豊かな生活を恵んでくださると伝えられています。
 このように山の神は、麓や里に暮らす人々にとっても様々な恵みを与えて下さる神様であるのと同時に、御山をお祀りする神神社としても大切なお祭りなのです。


                                    神神社宮司 三輪宣明


              山の神祭り

              御祭事